1月15日(日)10-12時@野外活動センター
「コミュニケーションゲームから演劇体験へ」
名古屋経済大学地域連携センターのご協力により、教育保育学科・特任教授の加藤昇先生を講師にお迎えし、ワークショップを開催しました。
「コミュニケーションゲームから演劇体験へ」
名古屋経済大学地域連携センターのご協力により、教育保育学科・特任教授の加藤昇先生を講師にお迎えし、ワークショップを開催しました。
窓の外には澄んだ青空と木曽川が広がるワークショップ日和です(^^♪
参加者は小学1年生から大人までの総勢17人。
みんなはじめての経験にちょっとドキドキしています。
呼ばれたい名前を紙に書いて、胸に洗濯バサミではさみますが、この洗濯バサミというゆるさもいい感じ。
加藤先生の呼び名はチャップリンから名前をとった「チャーリー」です。
チャーリーからは、遊びのなかで楽しむことが大事だから、やりたくなければ無理して参加しなくてもいいと最初に伝えてもらえたので、みんなもだんだんリラックスしてきます。
最初に、言葉を使わず、自分の誕生月と同じ人と集まります。
指で数字を出しあいながら確認すれば、言葉を使わなくても意外と簡単。
11月、12月の人はちょっと工夫が必要かな。
次に日にちも確認しあって、1月から誕生日の順に並んでいきました。
なんと、チャーリーと同じ誕生日のこどももいます!
なんと、チャーリーと同じ誕生日のこどももいます!
続いて、また言葉を使わず動作で伝えるゲームです。
●「心を渡す」
チャーリーが自分の心臓を取り出すしぐさをして隣の人に渡します。
隣の人はその隣の人に大事に渡すということを繰り返して、最後にチャーリーのもとに無事心臓を届けます。
大切そうに渡したり、ふざけてぽーんと放ってみたり。
どんな心だと思いましたか?の問いに、固くて重たかった。壊れやすいと思った!という声も挙がります。

●人間と鏡
鏡に写るように、相手の行動をマネします。
相手が右手を使えばこちらは左手。
コツをつかまえられれば難しくはありませんが、握手をするように手を差し出されると思わず右手を出してしまう場面も。

●かくせんぼ
真ん中に鬼が座り、残りの人は鬼を取り囲むように輪を作ります。
鬼が目をつぶっている間にチャーリーがぬいぐるみを一人に渡します。
そして、鬼が目をあけている間に鬼にわかられないよう後ろでぬいぐるみを回し、一周すれば鬼の負け。回している間に鬼に誰が持っているかを当てられると鬼の勝ちです。
ぬいぐるみを持ってない人も後ろで渡すふりをしたり、いいチームワークで鬼をうまく騙しとおせた後には歓声が!

主人が従者の前に手をかざし、従者はそこから10㎝ほど離れた距離に常に顔を置いていないといけません。わざと下に手をやったり、飛び上がらせたり。
主人の意のままに行動するのは、あわせるのが結構大変。
終わった後に、主人と従者のどっちの方がよかったかを聞くと、主人の方がいろいろできて楽という意見と、従者の方が考えなくていいから楽という二つの意見に分かれました。

チャーリーが「ついてこないで」というのに対して、「ついていきたいよ」と答えます。
チャーリーが出す声のトーンや言い方によって、答える方も変化をつける。
即興なのに、みんなのトーンや速度が揃ってくるのが面白い。
●わたし あなた
全員で円を作ります。
20人弱の人数なので、対面の人はそこそこ遠い。
「わたし」と言ってから、両隣を抜いた誰かを「あなた」と言って指名します。
あなたと思った人が次に「わたし」といって「あなた」を呼びます。
たまに二人同時に声を挙げる場面もありましたが、誰に向けて声をかけているのかは意外とわかりやすくスムーズに進みます。
言葉を届けやすくするために必要なのは?の問いに、目線、手振り、声のトーンという要素があがりました。
●「あ」
チャーリーが「あ」という言葉を使っていろんなシチュエーションを演じるのをどういう場面か当ててみせます。
何かを忘れたときに発する「あ」。足にガムがくっついてしまったときに発する「あ」。何かに気がついたときに発する「あ」。
同じ「あ」でも、いろんなシチュエーションが目に浮かびます。
気がつくといつの間にかもう1時間以上時間が経っています。
次々といろんなゲーム形式のワークを進めていくなかで、
言葉を出すこと、身体を使って表現することのハードルがどんどん下がっていきます。
と同時に、意外と身体を使って表現することで、コミュニケーションってできるんだなという実感もわいてきます。
最後にいよいよ演劇体験です。
3,4人で一組になってグループを作ります。
使える言葉は「カレー」「ラーメン」「スパゲッティ」の3つの言葉だけ。
はじめはどうやって演劇を作っていけばいいのかさっぱり想像もつきませんでしたが、
どうやら演劇を作るためには、具体的な場面を考えないとはじまらないことがわかってきます。

チームになって考えてできあがったのはこんな寸劇です。
・どうしてもカレーを食べたくない子にラーメンを食べさせようと説得しようとする親とのやりとり。
・外国でラーメンを注文したけどスパゲッティみたいなものが出てきて、ラーメンじゃないと伝えて作り直してもらうが、これはラーメンじゃなくてスパゲッティだと言い張る店主。
・せっかく買ったスパゲッティを落としてしまい、連れがラーメンとカレーを合体させて食べさせようとするがそれも落としてしまい、落ちたのを拾って食べると食中毒になって心臓マッサージを受ける人。

複雑なシチュエーションはちょっとわかりづらくて、後で説明してなるほどということが多いけれど、シンプルに大袈裟に作られた演技は説明なしにもみんなゲラゲラ。
「演劇」と聞くと特に大人は少し身構える感じがありますが、
ゲームからスタートするので、気づいたらいつの間にか身体や声を使って表現することに対するハードルどんどん下がっていました。
身体を使って、みんなで一緒に創造して、想像するのは、思った以上に頭も使うし、身体も使うし、そして何よりわくわくする。
終わった後は心も身体もかなりほぐれて、楽しかった!の声がたくさんあがりました。もともとは小学校の国語の先生だったという加藤先生。
海外では学校の授業のなかでもドラマ教育をカリキュラムのなかに含ませているところがあるそうです。
こんな授業が小学校で受けられたらとっても楽しいだろうなあと思います。
コミュニケーションというと言葉だけに偏りがちになってしまいますが、
私たちはみんな全身を使いながら交流、交歓しているんだなということが実感できる時間でした。
素敵なワークショップをしてくださった加藤先生、ご紹介くださった名経大・地域連携センターのみなさま、ありがとうございました!
犬てつ ミナタニ
犬てつ ミナタニ
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by inutetsu
| 2023-01-15 23:41
| 犬てつ2022