犬山市議会フリースピーチ
2019年 09月 10日
こんにちは、犬てつのミナタニです。
なぜ?どうして?の声を、社会に届けてみるとどうなるんだろう?
2月に犬てつ出前で、犬山男女共同参画市民会議さんとのコラボで開催した「ずるい!?」の哲学対話に端を発した、「どうして女の子は制服のスカートをはかないといけないの?」の問いにつながるスピーチを、9月2日(月)、犬山市議会で娘と一緒にしてきました。
↓「ずるい!?」のてつがく対話レポートはこちら
犬山市では「市民フリースピーチ制度」という優れた仕組みが昨年はじめに導入されて、市民が市議会で発言できる機会があります。なんと地方議会で導入したのは犬山市が日本初!!
傍聴席には立ち見がでるほどの盛況で、関心の高さがうかがえました。
ネットなどでも生中継された模様。スピーチ後も何社かの報道の方から取材も受けました。
スピーチの内容については、9月17日の市議会で討議される予定とのこと。
どういったアクションにつながっていくのか、今からとても楽しみです!!
以下、当日発表した内容です。
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【犬山市議会 第4回市民フリースピーチ 2019年9月2日】
【発言項目】学校での性別による規則
こんばんは。今日は、こうしたスピーチをさせていただく機会をいただき、本当にありがとうございます。
今回は、「学校での性別による規則を減らすとともに、選択肢を増やしたい」ということで、主に「制服の選択肢の幅を広げること」と、「学校における混合名簿の推進」について、提案させていただきたいと思います。
今日は、その当事者で、「どうして?」の疑問を発した、娘と一緒に参加させていただきました。まずは娘の方から、「どうして女の子は、中学校の制服でスカートを履かないといけないの?」という疑問から考えた、発言をさせていただきます。
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今日は、発言するきかいをいただきありがとうございます。
私は、どうして中学校の制服は、女子はスカートで、男子はズボンと決まっているのか、ぎもんに思いました。 私はふだん、ズボンをはいています。スカートよりもズボンのほうが落ちつくからです。スカートは冬は寒いし、ころぶとけがをしやすいし、スカートの下に「見せパン」をはかないとバカにされることがあります。私のほかにも、スカートよりズボンの方をはきたい子はたくさんいると思います。
また、女子でも心では男子の気持ちをもっていたり、男子でも女子の気持ちをもっていたりする人もいると聞きました。このような人たちが、学校でそうしたことを言えなくても、少しでも気持ちのふたんがなくなるように、制服だけでも自分の気持ちを大切にして、選べればいいと思います。
でも、今の制服のままで、女子が男子用のズボンをはいたり、男子が女子用のスカートをはくのは、きっとまわりから変なことを言われそうだし、自分でも積極的には、そうしたくありません。女子でも男子でも、性別に関係なく着られて、人からもバカにされなくて、自分で着てもいわかんのないような制服があれば、みんなが安心すると思います。
もしかしたら、私も中学生になったらスカートをはきたくなるかもしれません。ですが、いくつかの選択肢があると、自分にとっても、みんなにとっても、とてもいいと思います。
みなさん、どうぞよろしくお願いします。
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今日は資料を二点準備させていただきました。
制服についての資料は北九州市の例です。5,6年生の児童と中学生、PTA、保護者に対してアンケートや投票を実施し、現場の意見に耳を傾けたうえで、「北九州スタンダードタイプ」という制服の導入を決定した経緯が書かれています。
もう一つの資料は、男女混合名簿について、東京大田区の小学校の例をお配りしています。この学校では、混合名簿、混合の身長順による整列を実施し、学習の場から男女の区別をなくしていくことによって、男女の違いからではなく、児童一人ひとりの個性を見ていこうとする空気が生まれ、子どもたちが安心して「自分」を発揮している様子が書かれています。そして、それは、「性差」を否定することではなく、むしろ本質的な性差に基づく「らしさ」が、人間的な豊さのなかで自然と育つ環境を生み出すことにもつながると考えられています。
学校でまず重視されるべきことは、男女という区別を超えて、一人ひとりの主体性を育てることではないでしょうか。 主体性というものは、「一人ひとりには主体性がある」ということを教えられることによってだけでは、なかなか培われるものではありません。子どもの一つ一つの疑問や、提案に、大人が丁寧に向き合い、その意思を尊重することによって、はじめて育まれていくものではないでしょうか。
私も子ども時代、娘と同じように、どうして制服ではスカートをはかないといけないんだろうという疑問をもちました。名前の並び順についても、どうして男子はいつも女子より先なんだろう?と考えていました。でも、そのときは「そういうものだ」と、規則に従うことしか考えていませんでした。 ですが、この市民フリースピーチ制度というものを知り、市議会のみなさんからの「民主主義は市民の希望と参加で始まります。」「議会に期待してください」という言葉を目にし、希望を口にし、参加をすることで、何かが変わるのではないかと、期待しております。
このスピーチが、そうしたことの小さな一歩になることを祈っております。
本日はご清聴いただき、ありがとうございました。
了
by inutetsu
| 2019-09-10 18:00
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