犬てつ国連企画研究委員会第一企画 犬てつ国 ~あなたはこの迷路から脱出できるか~
2022年 02月 14日
2月11日、建国記念日。
前日の荒天とはうってかわって晴天の一日となりました。
未来会議企画「犬てつ国」の本番です。
7月からはじまった未来会議。
途中、ハチ公園さんがこどもたちの活動を応援すべく、会場を提供してくれるという話も決まりました。
こどもたちのやりたいことの夢はどんどんと現実味を帯びていき、その分考えることも盛りだくさんで、当初は6回の予定ではじまった会議が、オンライン会議も間に挟んでの13回の開催となりました。
まさに、会議は踊る、されど進まず。
会議の様子はこちらから↓
未来会議の結果決まったのは、こんなこと。
企画名:
犬てつ国連企画研究委員会第一企画
犬てつ国 ~あなたはこの迷路から脱出できるか~
コンセプト:
建国記念日にちなんだ「犬てつ国」を創る。
ストーリー:
犬てつ国は、這い這いをして進まないといけない迷宮。冒険者は迷宮を這い這いで潜り抜けながら、途中、びっくりさせられながら、与えられたミッションをクリアしていく。ミッションをクリアしたらプレゼントがもらえる。ミッションをクリアし迷宮を抜けた冒険者は、、最強のラスボスと最後にチャンバラで戦わなければならない。ボスに勝てたら冒険者の勝利! ボスに負けたら最初から再チャレンジできる。
このストーリーを実際のハチ公園さんのスペースの構造を考えながら、順路や内容を詰めていきました。
こどもたちはそれぞれに当日に必要な役割を考え、役割分担し、必要なものの準備を進めてきました。
今日はそれがいよいよ形となって実現する日です。
今日のスケジュールは午前中はひたすら準備。
招待客はコロナのことも考えて密を避け、二部制をとることにしたので、一部が2時~3時15分。二部が3時45分~5時です。
2時までにはすべてが出来上がっていなくてはなりません。
まずは朝のミーティングで、今日やることの最終チェック。
迷路の構造の全体像はまだみんなに共有されていないので、頭に具体的な構想をもっている子が図面を示しながら全体の説明を行います。
そして、それぞれのパートに分かれて、まだ出来上がっていない部分の最終仕上げ。
出来上がっているパートの子たちは、会場に飾るポスターや順路の矢印を準備します。
アイロンビーズやアクアビーズで作った小物のほか、なんと3Dプリンターを駆使して作られた立体オブジェも。
それぞれにクオリティも高く、喜んでもらいたいという気持ちがこもったプレゼントです。
ラスボスも準備万端。無言の威圧感があります。
肝心の迷路の部分は一からすべてこれから作り上げます!
今回の未来会議でも、前回の未来の運動会で協力いただいた犬山で梱包材を扱う会社・横井包装さんの協力をいただいて、段ボール板(約90×90㎝と90㎝×180㎝)を原価で提供いただけることに!
這い這いで進むため、服が汚れたりケガをしないよう、床にも段ボールを敷き詰めますが、この90cmのサイズは日本で昔から使われてきた家の柱と柱の間の基準の「間(けん)」の寸法にもなっていて、なんとハチ公園のコンクリートの通路のサイズにもぴったりと重なります。サイズにも意味があるんだなと、建築の基本にも触れることになりました。
そんなことも感じながらも、ひたすら迷路を組み立てていきます。
一日貸し切りさせてもらったハチ公園さんで迷路を作る予定のスペースは、屋外テラスもあわせると約12m×19m。230平米に迫ります!
そこに段ボールを使って迷路を作りこんでいきます。
組立てて組み立てて。
養生テープで貼りあわせて貼りあわせて。
ひたすら組み立てて貼って貼って。
だいぶ完成形が見えてきたところで、ミッション場のミッション説明も作って貼って、全体の構成をお客さん目線でわかりやすいように整えます。
お昼過ぎにようやく全体が出来上がりました!
お昼休憩を入れて、本当は出来上がったら未来会議メンバーみんなで通しで遊ぶ予定だったのが、自分たちで遊ぶ時間もないままに、招待客がやってくる第一部の時間が迫っています。
気づくと外にはすでに招待客が列を作って待っています。
まずは入口にて招待客に犬てつ国のルールを説明が行われます。
参加者には参加カードが渡されて、ミッションをクリアするとハンコを押してもらえます。
2つのハンコがたまるとラスボスとの戦いに挑めます。
最後まで2つたまらなかった人は最初から再度チャレンジできます。
中間試験まっただなかの合間を縫って描いてくれた参加カード。
入口はここからはじまります。すべてしゃがんではいはいで進まなければなりません。
そこから外のテラスに出て、段ボールの下をほふく前進。大人にはかなりハードな低さの最難関。
ハチ公園さんの魅力の一つである壁にあけられた外と中を結ぶ小さな戸口をとおって中に戻ってきて、テーブルの下を這ってさらに進みます。本当にここが入り口? こんな低いところを這って進むの? と途中で引き返してしまう人も出たりと、迷宮感ははんぱありません。
途中、お化けの手が飛び出してくることがある。
はいはいに疲れきったところで、ようやく第一ミッション場が現れます。
滑り台逆のぼりか、宝さがしミッションかを選べます。
そして、ミッションの難易度に応じて、達成するとプレゼントがもらえます。
迷路のなかで迷っている人がいても外からはわからないので、迷路のなかに入ったきり、しばらく姿が消えてしまう参加者も。参加者は自分で勇気をもって先に進んでいくしかありません。
迷路の中はこんな感じ。
第二ミッション場。お仕置き部屋のような場所で、参加者は早口言葉や、罰ゲームのようなミッションを与えられます。
そして、また迷路に戻って、小部屋のなかで宝探し。
2つのミッションをクリアした人は入口の方へと続く迷路を辿っていって、ラスボスとの戦いの場へ。
ラスボスは二階で待ち受けていて、その姿は見えません。
1階で戦い方の説明を受けて、2階に上がり、ラスボスとの戦いがはじまります!
肩につけた紙風船を割るか落とした方が勝者。
戦いがはじまる前に、いつも必ず戦いのテーマ曲がBGMで流れはじめます!
さあ、どちらが勝者となるでしょうか。
ボスを倒した人は、犬てつ国の勝者の証、犬てつストラップがプレゼントされます!
負けた人は、はじめから再チャレンジすることができます。
2回、3回と再チャレンジを重ねる人が続出し、延々と戦い続けたラスボスは途中でグロッキー気味になりつつも、頑張って戦いました!
1部が終了した時点で、未来会議メンバーたちはもうくたくた。
でも、2部の招待客の人たちにも存分に楽しんでもらおうと、持ち場を守りつつ、全体の様子も見守りつつ、それぞれがそれぞれに「犬てつ国」の一員として、この日のイベントをやり遂げるというミッションに向き合っていました。
2部が終わり、招待客を見送った後は、もうほとんどの気力を使いきっていて、
未来会議メンバーだけで犬てつ国を遊ぶ気力もあまり残っていないようです。
でも、もう一度迷路のなかをめぐってみたり、隠れんぼしたり、くつろいだり。
犬てつ国が終わりを迎えるまでのひとときをそれぞれに楽しんでいました。
さあ、いよいよ片付けの時間も迫り、スタッフが片づけているのを横目に、すべてを出し切った後の放心気味のこどもたち。
ソファーで爆睡しているこどももいます。
何日もかけてプレゼントやポスター、ミッションの準備にいそしみ、朝早くから現場の設営も自分たちで行ったメンバーたち。疲れと達成感はいかほどか。
自分たちで一から考え、考え、考えて、会議して、グダグダして、決まらなさすぎてイライラして、まったりしすぎてのんびりして、会議して、眠たくなって、おなかすいて、会議して、疲れ果てて、作って、作って、やり遂げた。
この経験が一生の宝物になるといいな。
みなさん、本当にお疲れさまでした!
そして、この場を提供してくださったハチ公園さん、段ボールを存分に使わせてもらえた横井包装さん、未来会議に助成してくださったこども夢基金さん。
そのほか、ご協力いただいたみなさま、本当にありがとうございました!
by inutetsu
| 2022-02-14 12:29
| 未来会議