『こども風土記』Zine が出来上がりました。
2022年 03月 15日
【過去、現在、未来をつなぐ犬てつプロジェクト2021】
犬てつ(犬山×こども×大人×てつがく×対話)は、日常のなかで浮かび上がる問いについて、「てつがく対話」を通じてこどもと大人が一緒になって、楽しみながらじっくり考え、対話する場として2017年にスタートしました。
活動5年目の節目に企画した「犬てつプロジェクト2021」では、より気軽にてつがく対話を体験できる場を作ることと、てつがく対話を通して過去と未来を考えるような、現在、過去、未来をつなぐ、「こどもと大人のてつがく対話」「こども風土記」「未来会議」という3つのプログラムを行いました。
「こどもと大人のてつがく対話」では、絵本や絵画を用いて対話することで想像力をはばたかせ、「こども風土記」では、犬山の昔について知るナビゲータ-に、石や遺物から辿る過去の旅に案内してもらい、「未来会議」ではみんなでやりたいことの会議を重ねるなか、2月11日の建国記念日にあわせ、いろいろなミッションをクリアしながら迷宮脱出をする「犬てつ国」を創ることになりました。
そのうちの「こども風土記」をまとめたものがこの冊子です。
ヤマダクミコさん(cuu design)による遊び心のあるデザインで、素敵なZineが仕上がりました。
見て、聞いて、学んで、まとめる!
自分たちのZine(小冊子)を創ろうという呼びかけのもとに集まったこどもたち(と大人)。
本年度は「犬山古代編」と題して、古墳、遺跡、岩石をもとに、三人の専門家の方に話を聞きました。ここでいう「古代」には、恐竜時代から室町時代あたりまで、歴史区分にはこだわらない「大昔」といった意味がこめられています。実際のモノがある現場を歩き、自分たちの眼で確かめる。犬山の大昔にタイムスリップするような3回の旅を通じて、教えてもらった話を一人ひとりの興味をもとに掘り下げたり、調べたりして、記録として残しておきたいことを、それぞれの形でまとめました。
手描きで絵を描く子、習い始めたコンピューターのアプリを使ってみる子、図書館に行ってさらに調べものを進めて考えを整理する子など、それぞれの取り組み方は三者三様。正解を書くことよりも、自分にとって大事だと思ったことを書き留めることに重点を置いたので、あやふやな情報も含まれているかもしれませんが、ここをスタートポイントとしながら、さらに好奇心を広げていってもらえればと思っています。
そして、このZineを何年か後に見返したとき、記憶/記録をとどめ、本のような形で残すことの意味について、考えるきっかけになればと思います。
協力してくださったナビゲーターのみなさま、ありがとうございました!
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6月。てつがく対話「記憶と記録はどう違う?」進行役:ミナタニアキ(犬てつ)
7月。青塚古墳とてつがく対話「どうして古墳を残したの?」ナビゲーター:望月友恵さん(ニワ里ねっと)
9月。栗栖の瀬ノ上遺跡を歩いてみる。ナビゲーター:服部哲也さん(ニワ里ねっと)
10月。石は語る。チャートを知ろう。ナビゲーター:足立守さん(名古屋大学特任教授)
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(本プロジェクトは「こども夢基金2021」助成活動です)
by inutetsu
| 2022-03-15 12:19
| こども風土記